ベーカー街221Bのホームズの下宿を訪れた犯罪者はジェームズ・モリアーティ教授を初め数多いが、ホームズがなすすべもなく見送るしかなかったのは、ワトスンが記録している限りでは、ミルヴァートンただ一人である。
そして、最終的にこの悪漢を滅ぼし事件を終結させたのも、ホームズの知力や法の裁きではなく、復讐者が捨て身で放った銃弾である。
ホームズが最も精彩を欠く作品の一つであり、高度の情報戦略を駆使する恐喝王ミルヴァートンに対して、ホームズも不法侵入などの強硬策で応じるしかなかった。
このことについてはホームズも後悔しており、記録には残さないようワトスンに頼んでいるが、逆にワトスンは書き留めてしまった。

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